言葉をめぐる旅 plus CRT-D

じぶんの病気の付き合い方を考えるブログ

制限 [入院 #24]

入院当初は、自分の病室がある病棟の階のフロア、病室、デイルーム以外、他の場所に立ち入っては行けないルールに縛られていた。リハビリの時間も担当の療法士が病室に迎えに来て、療法室まで連れていかれ、リハビリが終わると、療法士に病室まで送ってくれ…

リハビリ治療 [入院 #23]

リハビリ病院に入院してから1ヵ月ほど経った。日々のスケジュールに沿って、失語症中心のリハビリ治療を受けている。病院で、毎日規則正しい生活をするのは、脳梗塞になる前の不規則な生活を是正されるようで、改めて生活そのものを健康とともに考えさせる。…

言語聴覚療法 [入院 #22]

言葉自体が自分から発せられない症状、失語症は様々なケースがあり、私の場合はどう病状を説明すればいいのか、一概に医師でなければ病状の分類はできないように思う。言葉の回復はどうか。学校のように決まったカリキュラムがあり、その成果は、科目をどの…

失語症 [入院 #21]

言語聴覚療法室は個室が複数あるようだ。個室の中で1対1でリハビリをするという。言語聴覚士に案内され言語聴覚療法室に入った。机の向こう側に療法士が座り、療法士と相対して私も椅子に座る。転院前の総合病院では、私の病名は脳梗塞であるとそう診断を…

言葉を交わせれば [入院 #20]

妻にリハビリ病院に送ってもらい、10時頃到着した。入院手続きが終わると、病室に案内された。看護師から入院時のルールや病院の施設、その他の規定や注意事項の案内を受けた。午前中は医師の診察の後、CTやその他の検診が続いた。検診中、担当になる理学療…

滑舌 [入院 #19]

「どうもお世話になりました」と、退院していく人に挨拶される。1ヵ月近く入院していると、何人かにそう挨拶を受け、その人を見送ってきた。私の病室は4人部屋なのであるが、何日かで退院していく人が多く、入れ替わり患者がその病室に入院していく。転院の…

100 - 7 [入院 #18]

入院してから約1ヶ月、リハビリ病院に転院の日が近づいてきた。脳梗塞になってから、新聞をテキストにして朗読したり、記事を書き写したりしてきたが、言葉の回復は遅々として進まない。自分の意見をいうことも脳梗塞のせいで差しさわりがあるし、文章を書く…

集中力 [入院 #17]

リハビリ専門病院に転院してから、実際にどんなリハビリを行うのかは、その時になってみないとわからない。今はただ、言葉が治るのなら、思いつくことは何でも試してみようと思う。私自身の脳梗塞の病状からいうと病前と変わらずに、新聞を読み取る事や朗読…

新聞を開くと [入院 #16]

朝食が終わり、処方された錠剤を服薬したら、病院の売店で新聞を買いに行く事が毎朝の習慣になっている。担当の内科医からは、こう聞かれる。新聞に書いていることが読み取れるか。ラジオを聞いて言ってることがわかるか。私自身読んだり、言っていることを…

言葉はよくなるのか [入院 #15]

担当医が言うには、心臓CT検査の結果は、特に異常は無かった。ただ今後、心臓に対してのチェックを心に留め置いてほしいと、事あらば検診することを示唆した。もし万が一心臓に異常が起こったら、ペースメーカー埋め込まなければならないリスクがあるらしい…

話しかけたいが... [入院 #14]

心臓CTの検査が終わり、妻と子どもが病室に来た。病室は大部屋なので、内科病棟のナースステーションの前のフロアで面会することになった。子どもが定期試験のことや部活のことなど、学校の様子を話しかけてきた。子どもの話を聞き、それに対して子どもに話…

検査 Part 2 [入院 #13]

看護師が、心臓CT検査の日程が書いてあるスケジュール表を、病室のベッド側の壁に貼って行った。その表を見るたび、検査で異常なければいいと、半ば祈るような心境になった。検査当日、その時間になると車椅子に座らせられて、検査室まで、看護師に連れて行…

検査 Part 1 [入院 #12]

脳梗塞を発症して、血液検査、レントゲン、心臓エコー、CTスキャン、MRI など病院で様々な検査を受けた。特にMRIは検査が時間が長く、だいたい30分ぐらい掛かったような気がする。入院して2週間ほど経ち、一通り必要な検査は終了したんだなと思った。担当医…

自動販売機 [入院 #11]

入院している地域の総合病院は結構、建物が古い。病院内の掃除は行き届いて清潔な感じがする。また、廊下、階段、ロビー等の照明が足りなく、病室を出ると、薄暗い感じがする雰囲気だ。内科の病床のフロアには飲み物を売っている自動販売機は無く、1階まで行…

点滴針 [入院 #10]

入院して1週間ほど経った。そろそろリハビリを行ったほうがいいと、担当医から言われる。病院のリハビリテーション科は理学療法がメインである。言葉のリバビリの専門スタッフはいないという。言葉に関しての専門的なリハビリできないが、基本的な言葉のリハ…

言葉のリハビリ [入院 #09]

入院して1週間ほど経った。そろそろリハビリを行ったほうがいいと、担当医から言われる。病院のリハビリテーション科は理学療法がメインである。言葉のリバビリの専門スタッフはいないという。言葉に関しての専門的なリハビリできないが、基本的な言葉のリハ…

喫茶店にて [入院 #08]

病院の地下1階にある喫茶店に入った。普段、家ではコーヒー豆を挽いて淹れる事が多い。入院して数日、自動販売機の缶コーヒーしか飲んでいないので、淹れたてのコーヒーが飲みたいと思ったのだ。喫茶店のテーブルに座ってメニューに目を通した。ホットコーヒ…

五十音図、ローマ字表 [入院 #07]

入院時、私が勤める会社に入院のことを妻に連絡してもらった。会話して人とコミュニケーションを取ること、脳梗塞の発症でその会話する能力を遮断されてしまったので、誰かを通してその伝えたいことを肩代わりしてもらうしかない。病室内でテレビの映像を見…

霧の中を歩く [入院 #06]

起床。朝食。処方薬を飲む。医師の回診。薬の点滴(午前中に1回)。昼食。薬の点滴(午後に1回)。夕飯。処方薬を飲む。就寝。入院してからの病院での毎日のスケジュールだ。病院の就寝時間は夜9時と決めれている。普段の日常では寝る時間はだいたい夜中12時前後…

入院するということ [入院 #05]

朝9時頃病院行き、脳梗塞であることがわかりそのまま入院。病室でベッドに横になり薬を点滴。薬剤師が病室に来て、これから服用する薬と、その薬の説明をしていった。決められた薬を毎日2錠ずつ飲まなければいけないようだ。点滴をしながら、病院に着いて朝…

人に言葉で伝えられない [入院 #04]

会社を無断欠勤したのは初めてである。作業中の仕事、ミーティング、その他諸々の予定。頭をよぎる懸念事項は様々にあるが、会社に今日休む旨をメールや電話で連絡をとることができない。出勤時間を過ぎて暫くたった後、会社から自分の携帯に電話がかかって…

言葉で考えることができない世界 [入院 #03]

あの時の自分自身の状況はこうだ。耳鳴りが酷い。右手足が痺れ、右手で物を掴んだ時に触感が薄れている。他人喋っている言葉や新聞等に書いてある文章は理解できているが、言葉を喋ろうすると...。頭の中で言葉を思い浮かべることができない。全くもって昨日…

朝起きたら言葉を話せない [入院 #02]

言葉が話せないとはどういう事だろう。2014年の秋口、夜中、目が覚めた。寝返りを打とうとすると、なぜか体を動かすことができない。金縛りの状態だ。体を動かそうともだえ苦しんだが、どの位の間だろう、2、3分程度時間が経つと手足が動くようになり、ほっ…

仕事を辞めて半年ほど経った [入院 #01]

2014年、脳梗塞を発症して半年ほどリハビリ病院へ入院。復職後1年間は頑張ったのだが、仕事の成績は伸びなかった。当時は社外、社内、人と言葉を交わすことが非常に辛く、「失語症」のハードルは一般社会には厳しく高く、(乗り越えられる特効薬があればいい…